こんにちは。
らんまるオーナーです。
今日は私が最近読んだ犬関連の本をご紹介したいと思います。
「ペットの声が聞こえたら」
作画:オノユウリ
原作:塩田妙玄
1.この本について
ペットの保護施設でボランティアとして働く僧侶、塩田妙玄さんが保護施設での犬猫との奮闘(たまに人との奮闘)の日々描いた漫画です。なんと塩田さん、ペットの声が聞こえるようで飼い主への感謝の気持ちなどが伝わってくるのだそう。僧侶としてペットの供養も行うときもあり、霊となったペットたちの声を感情として感じ取れるそうです。
今回は私が読んで興味深かったエピソード2つをご紹介します。
2.ちびのこと
ちびはホームレスのKさんと一緒に暮らす猫。ちびとKさんの出逢いは、ホームレスとしてKさんが寝泊まりするテントにちびが投げ捨てられたことが出会いでした。ちびは昼間は公園で遊び、夜になるとKさんのテントに戻ってきて寄り添って寝るかわいい猫です。一人と一匹で10年の間、穏やかに過ごしてきました。Kさんにとってちびは唯一の家族なのでした。
ある日、塩田さんが働く保護施設にちびを抱えたKさんがやってきました。Kさんに抱えられたちびは右目を大きく腫らしています。その右目の腫れ具合は目どころではないことがわかるぐらい腫れあがっていました。塩田さんが働く保護施設の管理人・愛さんに見せると脳腫瘍ではないかとのこと。愛さん、塩田さん、Kさんは急いでちびを動物病院に連れていきます。
しかし、時すでに遅し。すでに手の打ちようはなく痛み止めを打つしかありませんでした。
痛み止めを打っても日に日に弱っていくちび。そんなちびを見ていると、この3文字が脳裏をよぎります。
安楽死
そんなとき、塩田さんにはちびから声が聞こえた気がしました。
「・・・さん。おとうさん・・・。」
もうご飯を食べなくなったちび。塩田さんはKさんに眠るように逝くのは難しく生きていくには激しい痛みが伴う可能性があること、そうなると安楽死という選択肢もある、ということを伝えます。
Kさんはちびが苦しむ前に楽にしてあげたいと思いました。しかし、少しご飯を食べる日もあり、もう1日もう1日と必死で生きるちびを見守ります。ちびはKさんの胸に抱かれながら懸命に生きていました。そんな中でも、ちびの声が塩田さんには聞こえてきます。
「おとうさん・・・。おとうさん・・・。」
そしてKさんはちびを抱きながら、ついに決断します。
「明日、ちびを楽にしてあげたい。お願いします。」
愛さん、塩田さん、Kさん3人でちびを連れて病院に向かう道中。
ちびを胸に抱きしめながらKさんは、ちびだけなんでこんなひどい姿になってしまったのかと嘆きます。
その時ふっと、塩田さんにちびの言葉が降りてきました。。。
3.りんりんとしゃもんのこと
このエピソードは2匹の犬の話がでてきます。
1匹目はりんりん。
冷め切った夫婦仲を取り持っているゴールデンレトリバーです。
2匹目はしゃもん。
塩田さんが僧侶になるまえに飼っていたシベリアンハスキーです。
私が今回、紹介するのはしゃもんのお話です。
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しゃもんはモデル犬として数々の仕事をこなしており、当時ペットライターとして働いていた塩田さんのパートナーでした。
仕事が終わるとしゃもんと一緒に何日もキャンプをしたりしていました。自然のなかを動き回るしゃもんは本来の「犬」の姿に戻り、尊厳と誇りに満ちた1頭の美しい獣、さながらそんな様子です。
そんなしゃもんを見るのが塩田さんの生きがいでした。
しかし、先天的に肝臓に奇形をもつしゃもんは、慢性すいえん・大腸炎などの持病のほかにさまざまな病気に苦しめられていました。加齢も伴い、日に日に弱っていくしゃもん。塩田さんにはしゃもんの「死」を考えざるを得なくなります。
そして、以前手術で取り除いた肝臓がんが12歳の時に再発。手の打ちようがなくなったしゃもんは天に返っていったのでした。
塩田さんに、さまざまな病気を抱えながら12年半生き抜いたしゃもんを天に返すことができた安堵感がある一方、もっとこうしてあげればよかったという罪悪感はぬぐいきれず、涙を流すこともありました。そんな時、塩田さんにしゃもんの声が聞こえてきました。
「ありがとう10回!!」
「ぼくと出会って、○○でありがとう10回!!」
塩田さんの目の前にしゃもんが見えているような気がして、しゃもんの声が降ってきます。いつまでもメソメソ泣いている塩田さんにしゃもんはイライラしていたのかもしれません。
塩田さんは目の前に現れたしゃもんに「しゃもんと出会ってありがとうを10個」を急いで伝えようとしますが。。。
4.私の感想
今回ご紹介する2エピソード、どちらも泣けるエピソードで、通勤中の車内で読んでいた私は号泣。歳をとって涙もろくなった私は、泣ける本を読むときは一人きりの時に読んだほうがよさそうです。
しゃもんのエピソードを参考に、私もらんまると出会ってありがとうを10個考えてみました。
「我が家に来てくれてありがとう」
「ご飯をあげる前に飛び跳ねて喜んでくれてありがとう」
「おとなしく留守番してくれてありがとう」
「可愛いしぐさをしてくれてありがとう」
「いろんな技を覚えてくれてありがとう」
「四季の移り変わりを感じさせてありがとう」
「街にゴミがたくさん落ちていることを教えてくれてありがとう」
「花の美しさを気づかせてくれてありがとう」
「様々な人に繋げてくれてありがとう」
「元気に生きてくれていてありがとう」
いつか必ず来るらんまるとの別れ。
考えただけで胸が締め付けられますが、
「元気なうちにこんなことをしてあげればよかった、ごめんね」
という謝罪の言葉よりも、
「一緒にこんなことができたね、ありがとう」
という感謝の言葉をかけられるように過ごしていきたい、とこの本を読んで強く思いました。
僧侶にペットの声が聞こえるマンガ、というスピリチュアルな話でとっつきにくい方もいるかもしれません。非科学的か科学的かどうかはこの際置いておいて、
「ペットと過ごす生活で起きた奇跡の話」
そんな視点で読んでみると良いかと思います。
現在、私は「奇跡の楽園編」を読んでいる途中ですが、
まだまだ魅力的なエピソードでいっぱいです。
電車の中で泣かないように気を付けます。
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らんまるより私が喜びます。
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